2004/2/29

横臥する龍を思わせる臥龍梅。
苔の付いた梅の古木と
気條(ずわえ=梅の若い枝)を使い、
力強く生きる梅の出生を表します。

横臥する龍を思わせる臥龍梅。
苔の付いた梅の古木と
気條(ずわえ=梅の若い枝)を使い、
力強く生きる梅の出生を表します。

麦の緑と吾妻菊のピンクが鮮やかな春の盛花です。
もう少し大きな水盤に生けた方が水面に体を映し出す
左盛体変化(Ⅰ)の特徴がよく出ます。

右盛体は、水盤の向かって左に花を盛る基本花態の一つです。
ここでは、体に用いた紫陽花の線が細いのでストックを低めに使い、
スイートピーと椿を継ぎに用いて、足元にボリュームを出しています。

左盛体変化(Ⅰ)は、水盤の向かって
右後方寄りに盛り、体を水面に振り出し、
その美しさを映し出していく花態です。
ここでは、柳に円を作り体に変化をもたせ、
相にはイリスを、継ぎには菜の花を用い、
春の彩を水に映しています。
盛花とは、水盤のような平たい花器に、七宝の花留を用いて生ける生け花のことです。
この花器と花留は、大沢の池とその中に見事な配置を見せる天神島、菊ガ島、庭湖石の二島一石を基としています。
盛花の役枝は、体、用(ゆう)、相の三つです。
体とは万物の本体又は本性、用とは万物の作用、相とは万物の姿や現象のことで、あらゆるものにはすべて体、用、相があるという真言密教の教えから出ています。
上記の三つに右相、左相を加えた五枝で構成することを「五居の構( かまえ)」といい、この五枝に継(つな)ぎをいれて、全体を形成します。つまり、盛花そのものが万物の調和のとれた姿であり、万物の本質を表現していることが、盛花の根本精神であるといえます。
盛花花態には、正式花態(4)、変化花態(5)、特異花態(2)、活用花態(2)、景色いけ(10)があります。
正式花態右盛体
花器の向かって左に花を盛り、向かって右半分に水を見せる。体先は向かって左、用先は向かって右に向きます。
正式花態左盛体
花器の向かって右に花を盛り、向かって左半分に水を見せる。体先は向かって右、用先は向かって左に向きます。右盛体と全くの逆です。
正式花態前盛体
花器の前半分に花を盛り、後ろ半分に水を見せる。体の枝は標準より少し短く低めに扱う。それに応じてすべての役枝を低く扱う。尚、枝先の向きは、右勝手は右盛体にならい、左勝手は左盛体にならう。
正式花態後盛体
花器の後ろ半分に花を盛り、前半分に水を見せる。体は、前盛体にならいやや短め、水面にかぶさるように斜め前に張り出す。尚、枝先の向きは、右勝手は右盛体にならい、左勝手は左盛体にならう。
変化花態右盛体変化Ⅰ
花留は花器の向かって左半分に手前を約1/3開けて配置し、後方に花をいける。体は水面に影が映るほどに傾け右に振り出し、用は体と反対方向に外へ張り出さないように低く挿す。三つ七宝の向きは、左盛体に同じ。
変化花態右盛体変化Ⅱ
花留は花器の向かって左半分に後ろを約1/3開けて配置し、後方に花をいける。体は右に傾けて挿し、用は体と同方向に調和を取りながら低く挿す。三つ七宝の向きは、左盛体に同じ。
変化花態左盛体変化Ⅰ
花留は花器の向かって右半分に手前を約1/3開けて配置し、後方に花をいける。体は水面に影が映るほどに傾け左に振り出し、用は体と反対方向に外へ張り出さないように低く挿す。三つ七宝の向きは、右盛体に同じで、右盛体変化Ⅰの全く逆。
変化花態左盛体変化Ⅱ
花留は花器の向かって右半分に後ろを約1/3開けて配置し、後方に花をいける。体は左に傾けて挿し、用は体と同方向に調和を取りながら低く挿す。三つ七宝の向きは、右盛体に同じで、右盛体変化Ⅱの全く逆。
変化花態立盛体
体の直立の美しさを表すのが特徴です。体は標準より長くとり、用は標準よりやや短めに扱う。三つ七宝はこのときだけL型に置きます。花器の向かって左半分に花留を配した時は右勝手、右半分に配した時は左勝手となります。
←右勝手
←左勝手
特異花態輪盛体
四方何れの面から眺めても同じ美的構成を持つ花態が特異花態であり、花を中心から四方へ張り出させ、中央を高くして円形に盛る花態。
特異花態環盛体
四方何れの面から眺めても同じ美的構成を持つ特異花態のもう一つが環盛体で、これは中央に水を見せ、花器の縁に沿わせて花輪のように花を生ける花態。
活用花態飾盛体
飾盛体は、盛花、瓶花のあらゆる基礎的な花態を応用、変化させて自由に構成し、花器と花材が一体となるように生ける。色彩と質感を見極め、線、面、マッス(塊)で構成する。
活用花態文人華
中国の故事や漢詩をテーマとして風流、清雅で、洒脱な趣をいける。
文人盛花は盛花形式の文人華で、水盤や手付き籠などに水をはっきり見せて生ける。
盛物は、葉盆や籠、皿、長板、自然木の板に水を見せずに花材や野菜、果実などを盛り合わせる。
置花は、花の折り枝を自然木の板や長板などの上にそのまま置いて自然の趣を賞翫するもので、風情のある枝を選び閑雅に置きます。
文人瓶花は、瓶花様式の文人華
布置は、ふちと読み、吉祥の題名をつけ軸物や文房具を取り合わせ、瓶花、置花等を配しその意味を通わせる。
景色いけ
深山、森林、野辺、池水、沼沢、河川、海浜の七景と庭湖(杉、松、菊、石・大沢の池)、嵐峡(桜・嵐山、保津川)、高雄(もみじ・高雄、清滝川)の三勝の景があります。
枝の寸法と傾斜角度
体 花器の直径の1.5倍 約45°
用 体の2/3 約15°
相 体の1/2(用の2/3) 直立
右相・左相 相より低く枝ぶりに応じて長さを決める
花は花器ずれしないように注意すること。
参考資料 嵯峨御流いけばな 旧嵯峨御所華道総司所編 主婦の友社