2004/1/24

1月24日の玄関のお花
右盛体は、水盤の向かって左に花を盛る基本花態の一つです。
ここでは、体に用いた紫陽花の線が細いのでストックを低めに使い、
スイートピーと椿を継ぎに用いて、足元にボリュームを出しています。

2004/1/17

1月17日の玄関のお花
左盛体変化(Ⅰ)は、水盤の向かって
右後方寄りに盛り、体を水面に振り出し、
その美しさを映し出していく花態です。
ここでは、柳に円を作り体に変化をもたせ、
相にはイリスを、継ぎには菜の花を用い、
春の彩を水に映しています。

生け花豆知識  [ 葉組 ]

いちはつ
いちはつ
花菖蒲
花菖蒲
花菖蒲
花菖蒲

葉組は、出生の特性を生かしながら、一旦葉を外し、組み整え直し、
基本的に三才格の体・用・留の役枝の姿形を葉で仕立て生け表すことをいいます。
アヤメ科の葉組みには、燕子花を代表とする「中低の葉組」と、
花菖蒲を代表とする「中高の葉組」があります。いちはつは、「中低の葉組」です。
花も一季咲きのものには、葉よりも花を低くいける「初花の生け方」、
葉も花も豊かにいける「中花の生け方」、花を葉より高く扱う「晩花の生け方」があります。
花の数、葉の枚数、葉の表裏、体・用・留の葉の組み方には、それぞれ伝書による教えがあります。
花菖蒲は、その出生を生かして、中高に葉を組みます。
用は、用の葉3枚組手前側(裏)、用の花、用の添え葉2枚組後ろ側(表)
体は、体の前添えの葉2枚組手前側(裏)、体の花、体の葉3枚組(表)後ろ側
留は、留の葉5枚組手前側(裏)、留の花、奥行の葉2枚組後ろ側(表)
と入れます。
花の右横の3枚の葉は水切葉と言い、変化のある構成にするため、
2枚組や3枚組またその組み合わせで水盤の大きさ等にあわせて入れます。

燕子花(体添流し)
燕子花(三管筒・主位)
燕子花(三管筒・両儀)

燕子花は出生に従い、中葉(=中央の葉)を低く『中低』に組みます。
一季咲きの燕子花は
   初花(一番低い中低の葉と同じ位の高さ)
   中花(2番目に高い葉と同じ位の高さ)
   晩花(一番高い葉の上に出る位の高さ)
に分けて季節を表現します。

左側水盤(七曲・体の添え流し)
用に3枚組(裏)1株を入れ、次に体前添えに2枚組み(裏)1株を入れ、
体の花を入れ、体の3枚組(表)1株を入れ、曲をつけた体添えの2枚組(表)1株を入れます。
一番前側に水切葉2枚を入れ、留の3枚組(裏)を入れ、留の花を入れます。
そして最後に体添えの後ろ側に控えの葉2枚組(表)を入れます。
花は2花で、葉は7株(17葉)になります。

右側寄せ筒(三管筒・主位)
一番背の高い一の筒は横姿で、
用3枚組(裏)、用の花、用の前囲い2枚組(裏)、体3枚組み(表)、留5枚組(裏)、留の花の2花13葉。
二番目の高さの二の筒には縦姿で、
用3枚組み(裏)、用の前囲い2枚組み(裏)、体の前添え2枚組み(裏)、体の花、体3枚組み(表)、
体の後添え2枚組み(表)、留5枚組(裏)、留の花の2花17葉。
背の低い三の筒には水切葉3枚を生けています。


     桧扇
      生花 三才格(主位) 桧扇

桧扇
桧扇
桧扇
桧扇

日本三大祭の一つ、祇園祭にも縁のあるところから、
京都では祇園祭にちなみ、邪気を払ってくれる言祝ぎ(ことほぎ)の花として
愛用されています。
桧扇は和名で、葉の並び方が、昔の貴族が携えていた桧扇を開いた形に
似ているところから名付けられました。
[ 葉と花の表裏 ]
扇状に広がる葉の表裏が見分けやすい場合と、
上部が裏で下部が表になったり、
或いはその逆になったりして、見分けにくい場合があります。
そんな時は、頂の花の裏表をよく見定めて、葉の裏表を決めます。
裏面が見えすぎている場合などは、表葉を挿し添えていけることもあります。

[ 全体の仕立て方 ]
「軸付葉物十二種挿方の心得十二ヶ条」に、
「桧扇の挿方は始三枚葉を組入る。尤も中葉長し、
夫より花を体用留と入れ又葉を二枚入る。
是三花五葉の平組なり」とありますので、この扱いに従い、
花で体、用、留の格先を取って、用に3枚組みの中高の葉、
留に2枚組みの葉を用い、それぞれの出生順に従って葉を組み入れます。
今回は花が五本ありましたので、体、用、留の他、
体の前添えと控にも花を入れてあります。
「平組」のほか「角組」という仕立て方もあります。

万年青株分け七五三の伝
万年青株分け七五三の伝
万年青

常緑の葉が美しい万年青は、昔から寿の花材として尊ばれてきました。
四季を通じてそれぞれの生け方があり、
秋の青い実の時期は、留・風囲い・砂囲い・用・燕口(2枚)・体・露受け葉・実囲いの九葉で
生けあげます。
燕口は、葉先の細い真っ直ぐなものを選んで、程よく高低をつけ、葉を巻き込んで仕立てて置きます。
「青い実の時」の「三役の葉」は、露受け・風囲い・実囲いです。
また、砂囲いの葉で実が隠れないように注意します。
万年青の『七五三の伝』は『赤い実の時』とともに祝儀花として好まれています。
縦姿7枚、横姿5枚、その中間に『実囲い』の3枚を入れます。
縦姿(主位)は手前から、留、風囲い、用、体の向かい葉、体、
霜囲い、実、実囲いと入れます。
横姿(客位)は留、実、用の前囲い、用、体、控と入れます。
縦姿と横姿の間の3枚は新芽の扱いとし、低く小さくいけ、全体の調和の中で
主位か客位かを決めます。

水仙
水仙

一花四葉を一元(ひともと)として、体・用・留の格をとり三元で仕立てます。
花は葉より低く扱って初花の生け方とします。
水仙は袴(球根上部の白根)の部分を外し、葉のねじれをしっかりと直し、
四葉を背比べにならないよう葉をくんで中に花を入れ、もう一度袴をはかせて
体用留として美しく振り出すようためて生けあげます。

三元
一花四葉を一元として体・用・留をそれぞれに仕立て、三才格を生けます。
二元
一花四葉で体と用を入れ、花は体の花として仕立て、さらに留と留添、留の花を一元に組み二元で三才格を表します。

水仙

短五管に末広でいけました。

一の筒    客位の中縦姿
二の筒    客位の横姿
三の筒    主位の縦姿
四の筒    主位の縦姿用流し
五の筒    主位の中横姿


葉蘭

生け花豆知識  [ 魚道 ]

魚道分け
二花五葉客位

河骨と書いてこうほねと読み、蓮・燕子花・沢瀉・水葵と並んで、
水草五種の一つで、睡蓮科の多年草。
水が下がりやすいので、充分に水揚げを施してから、生けます。

[水揚げ]
  水切りした後、薄めのミョウバン水を注水ポンプで葉縁まで注入します。
  ミョウバン水のない時は、番茶かタバコを煎じた汁を注水ポンプで注入します。
  葉の裏から見ると水が葉先まで上がる様子が良く解かります。
[揉め方]
  水揚げを施してから、役枝になる枝を曲をもたせます。
  花茎や葉柄を人差し指と親指で挟み、茎の部分を中指の爪の甲に当てて
  ゆっくり上部に向かって揉めます。
[魚道分け]
  水草ばかりで主株と従株とに株を分けて構成したいけ方。
  巻いた葉は、角葉とも呼びます。


今回は左から、二花五葉の中横姿、三花七葉の竪姿、二花三葉の横姿の三株に分けて生けました。
また、ガラスの花器に客位のお生花も生けてみました。
暑い季節に水を大きく見せるいけ方は涼しげで、風情があります。

生け花豆知識 [ 心粧華 ]

才の花
才の花は、生花の基本的な理念を持ちながらその形姿においては、天、地、人の三才の役枝の配分バランスから発展し、主張したい花、葉、枝の美しさを生かすことに重点を置きます。
主体に調和させながら枝を扱い、作品の中に「気」、「流れ」、「風」、といった目に見えないものの動きをもたせ、新鮮な感覚かつ品格のある粧いの、水際立ちの美しい花とします。

祈り花
植物の姿を素直に見つめていると、自然に心が浄化され、合掌する心が生まれます。
すると、手のひらに1輪の蕾が誕生し、天空を目指して、限りなく成長しながら、様々な形姿を成していきます。そうした心でいけるのが「祈り花」です。
その背景には、荘厳華の五大理念が生かされ、その中心となるのは、五大理念の働きを包含する「空」の枝で、植物が発芽、生長する姿を象徴し、水際から垂直に立ち上がります。
そして、万物の生み出すエネルギーをより大きなものとするために「依」(より)の枝があります。
「依」の枝は、「空」の枝が生長していく過程で、遭遇する花々との出会いの妙を表出する働きも兼ね備えています。そうした中で荘厳な美しさをいけ表します。

お茶席の所作

正しい座り方
着物で正座する時は、両膝の間に握りこぶしひとつ分くらい開けて
胸をなるべく張って座りましょう。
洋服の時も、両膝の力を抜いて軽くつけ、胸は張るようにします。
足は親指だけを軽く重ね、しびれてきたら交互に入れ替えます。
両手は両膝の上で軽く組みます。
正座は慣れれば自然と長時間しびれないで座れるようになります。

おじぎの仕方
両手を指3~4本分開けて膝前につきます。
頭を30度位下げて腰から上の上体を自然に前に倒し、
丁寧におじぎします。
一瞬止めて、おもむろに頭を上げます。
何よりも大切なのは、相手を敬う気持ちを持って
心のこもったおじぎをするということです。

歩き方
畳半畳(短い側)を三歩で歩く位の歩幅で
かかとは上げず、ややすり足で歩きます。
畳のヘリや敷居は踏んではいけません。
立って入室する時は、必ず左足から入ります。

立ち上がり方
両手をそれぞれ両膝頭にあてて、腰を浮かせて
ゆっくりと身体が揺れないように注意して立ち上がります。
立ち上がった時、両足がそろっているようにしましょう。

ふすまの開け方・閉め方
ふすまは引き手に近い方の手で三分の二くらい開け、
残りの三分の一は反対の手で押して開けきります。
閉める時も引き手に近い方の手で三分の二くらい閉め、
残りの三分の一は反対側の手で閉めます。
ただし、閉めるふすまが外側(身体から遠い方)の時は
手をかけるのは外側(ふすまの向こう側)の引き手です。

お茶席への入り方
次の間か廊下から茶席に入る時は、
ふすまが開いていても開いていなくても
一端敷居の前に座り、膝前に扇子を横におき、
(ふすまが開いていないときは上の要領で開けて、)
軽く一礼して、扇子を前に進め、両手を畳について、
軽くにじって腰を浮かせるようにして入ります。
茶席に入ったら、扇子を右手に持って立ち上がります。
お詰(最後のお客様)は上記の要領でふすまを閉めます。

お茶席用扇子

掛物など床の拝見
茶席に入ったらまず床前に進み、床正面に座り、
扇子を膝前において一礼し、両手を前についたまま
掛物=掛軸を拝見します。
花入れが掛物の前にある時は、そのまま続いて花入れを拝見します。
床柱に花入れがかかっている場合は、そのほうに向き直って、
花と花入れを拝見し、もう一度床の掛物の前に向き直って、
軽く一礼して立ち上がります。

お道具の拝見
続いて茶道口(お点前をされる方の入り口)の前へ行って
道具畳(お点前の道具が置かれている畳)へ進み
風炉の場合は、風炉釜の前に座り、
扇子を膝前において両手を前についたまま
釜や炭の様子、風炉先、棚があれば棚や飾ってある水指や茶器などを
よく拝見します。
炉の場合は、最初に炉正面へ向いて座り、
扇子を膝前において両手を前についたまま
釜や炉中の様子、炉縁などを拝見し、
棚前に向き直って、棚や飾ってある水指や茶器などをよく拝見します。
道具畳での拝見にはおじぎはいりません。
必ず、扇子を膝前において、両手を畳について拝見してください。
拝見が終わりましたら、扇子を持って立ち上がり、
茶道口の前に戻って、自分の席につきます。

拝見の時の注意事項
客畳から道具畳に入る時と道具畳から客畳へ出る時は、
必ず茶道口の畳の角(炉がきられている畳の炉と反対側の角)を通ります。

拝見に進む場合は、正客に一礼してから床前へ進み、
道具畳へは一人ずづ入ります。

次の客の拝見に邪魔になる場合や自分の席が入り口付近の場合は、
一時邪魔にならないところに仮に座って後から自分の席につきます。
客の座る位置 正客は床の近くの上座に、お詰は床から遠い方に座ります。

席についてからの扇子の扱い
扇子は亭主に挨拶するまでは、右ひざ脇に置いておきます。
亭主に挨拶する時は膝前に出して挨拶します。
挨拶が済んだら自分の後ろ側に置いておきます。
この時、正客は扇子の先が次客のほうへ向くように置き、
次客以下は先が正客の方へ向くように置きます。

お菓子の取り方・頂き方
主菓子器が自分の前に運ばれた場合は、出された時に一礼します。
続いて同じ人が干菓子器を持ってきた場合はそのまま、
違う人が持ってきた場合はもう一度一礼します。
干菓子器は、主菓子器の左側に出されますから、
主菓子器の右側に移動しておきます。(干菓子器の無い場合もあります。)
亭主からお菓子をどうぞと言われましたら、
正客からでは皆さんご一緒にと(多分)声がかかりますから、
まず、上座に客がいる場合は、上座の客にお先にと一礼して声をかけ、
下座よりに菓子器を少し動かして下座の客にお先にと一礼して膝前に戻します。
続いて、菓子器を軽くおしいただいて、へり外に置き、
亭主にお菓子を頂きますと挨拶します。
懐紙を取り出して、紙のわな(折り目)が手前になるようにし、
一番外側の懐紙を上に折り返しひざ前に置きます。
菓子器に蓋のある場合は、一端箸(黒文字)を自分の懐紙の上に置き、
蓋を取り、内外をよく拝見し、蓋の内側に書付がある場合は、あおむけて
無い場合はうつむけて菓子器の右横やや向こう側に置き、
箸で菓子を懐紙の上に取り、箸先を懐紙で拭って置き、
蓋をして、箸を蓋の上に戻し、次の客に菓子器を送ります。
お菓子を取るときは、なるべく隅から取り、
残りのお菓子の姿の良いようにしておきます。
最初の人は、右手前から取るようにしましよう。
続いて、干菓子器を軽くおしいただいて、へり外に置き、
亭主に続いていただきますと挨拶し、手で懐紙の上に取り、
干菓子器も次の客に送ります。
この時二種類の干菓子がある時は、向こう側に置かれたものを取り、
次に手前のものを取ります。一種類の時は手前から取ります。
お菓子は自分のお茶が立てて出されるまでに食べ終わっておきます。
この時の主菓子は一服目のお茶のために、
干菓子は二服目のお茶のために出されるものですが、
一服しか頂かない時は主菓子に続いてお干菓子も頂いてかまいません。
二服目のために干菓子を後で頂く場合は、主菓子を頂いた後、
干菓子を懐紙の上に残し、ひざ脇へ置いていきます。
食べずに持ってかえる場合は、
懐紙に包んで着物の袂や懐紙ばさみに入れて置きます。

懐紙と菓子きり  
懐紙ばさみ

菓子器の返し方
菓子器が角型の場合は、菓子器を両手で取り上げ、
右手を向こう側の角に進め、左手を手前側の角に引き、
時計回しに四分の一まわし、同じようにしてもう四分の一まわします。
これで、菓子器は反対側に向きましたから、右手を真ん中にすすめ、
続いて左手を真ん中にひき、へり外に置いておきます。
菓子器が丸型の場合は、両手で取り上げたら、
右手を手前正面に引き、左手を向こう側正面に進め、
時計と反対回りに四分の一まわし、同じようにしてもう四分の一まわします。
菓子器は反対側に向きましたからへり外において置きます。
出されたときに菓子器の正面が客の方を向くように出されますから、
返す時は反対に正面を返す人に向けて返すのが基本です。
菓子器を下げにきた人に軽く一礼して、菓子器を返します。

お薄茶の頂き方
ここでは、薄茶を客前まで運んでくれる場合を説明します。
お菓子と同様にお茶が前まで運ばれましたら、軽く一礼します。
お茶碗を右手で取って、左手を添え、上座に客がいる場合は、
上座の客との間のヘリの中にお茶碗を右手で置き、両手をついて軽く頭を下げ
お続きいかがでございますかとお尋ねします。
充分足りてございますとお返事が(多分)ありましたら、
お茶碗を右手で取り、左手を添えて、下座に客がいる場合は、
下座の客との間のへりの中にお茶碗を右手で置き、
両手をついて軽く頭を下げ、お先に頂きますと挨拶し、
再度お茶碗を右手で取り、左手を添え、自分の前まで持ってきます。
膝前へりの中に右手で茶碗を置き、両手をついて軽く頭をを下げ
亭主に頂戴いたしますと挨拶します。
お茶碗を右手で取り上げ、軽くおしいただいて、
お茶碗の右横が手前になるように手前に二回時計回りにまわします。
(一回は丁度お茶碗の八分の一回転になります。)
両手でしっかりお茶碗を持ってゆっくりと三口半で飲みきります。
飲み終わりましたら、右手の指先で飲み口を一度左から右へ拭いて、
その指先は、懐紙でぬぐい、お茶碗の飲み口が元の右横になるように
時計と反対回しに二回まわし、膝前に置きます。
両手をついて薄茶をいただいたお茶碗の全体の姿を拝見し、
次に両手でお茶碗を取り、お茶碗の外側を回して一通り見て、
内側や高台(裏側)も拝見します。
再び膝前に置き両手をついて全体を拝見し、
右手で取り上げ、お茶碗の正面が向こう側になるように、
八分の一ずつ二回時計と反対回りにまわしてへりの外に置きます。
お茶碗を下げにきた方には軽く一礼します。

お茶碗の正面は、絵がある場合は絵のついている方が、
絵のない時は出されたときに自分の方を向いている側が正面です。
拝見する時は、お茶碗は高く上げてはいけません。
必ず、畳の近くで自分が近づいて拝見します。
もし、いただき方が悪く、残ったお茶で畳が汚れそうな時は、
懐紙で軽くお茶碗の内側をぬぐってもかまいません。
大事なことは、粗相の無いようにお茶碗を大切に扱うということです。

お点前をする方に対しての総礼
お点前をする方が出てこられて、蓋置を持って居前に回り、
柄杓が蓋置に置かれたら、点前をする方が一礼されますので、
その時は全員で総礼します。
また、最後に正客がどうぞおしまい下さいと挨拶をされましたら、
お点前をされた方は、お茶碗を膝前におき、
おしまいにいたしますと挨拶をされますので、この時も全員で総礼します。

客の心構え
茶道は、心遣いの道です。
釜をかけて(=お茶会を開くという意味)、客を招くためには、たくさんの苦労があります。
たとえ作法がつたなくとも、客をもてなすために万事に苦心する亭主の心になって、もてなしを受けるということが、一番大事なことです。
茶道には様々な流派があります。
各流派によって作法は少しづつ異なります。
このページは、こねこがお稽古している表千家の作法を書いています。
しかしながら、もてなす心、もてなしを受ける心は同じです。
作法や流儀にこだわらず、一度お近くの月釜などにお出かけください。
新しい発見があるかも知れません。

参考資料  新編 表千家茶の湯 十三代家元 即中斎 千 宗佐著  主婦の友社

真塗りの大板と長水指、阿古陀の茶入れ

風炉の最後の月である神無月(十月)は、少しずつ冷えてくる頃ですので、
お客様に寒さを感じさせないように長水指を正客より離れた場所(風炉先)に置きます。
大板とは風炉をのせる少し大ぶりの正方形の板のことで、
真塗りとは、木目が見えないように黒く塗りを施したものです。
木目が見えるように黒く塗った掻合せ塗りのものもあります。
阿古陀の茶入れの阿古陀とはウリのことで、蓋は象牙や桑の木で作られます。
写真のものは桑の木製です。
真塗りの大板と長水指
阿古陀の茶入れ

生け花 豆知識 [ 4 ]

釣瓶取り扱い三ヶ条とは、飾釣瓶、置釣瓶、井筒付釣瓶のことで、釣瓶の取り扱いやいけ方の基礎となっています。
釣瓶陰陽の置き方   
陽  角を前とする   
陰  平面を前とする

[飾釣瓶]
釣瓶は床に二つ並べます。その時、床柱の方へ陰の釣瓶を明り口の方へ陽の釣瓶を置きます。
[置釣瓶]
釣瓶を二つ重ねるため、重ね釣瓶とも言い、釣瓶の下につるべなわを巻いて置きます。
下に置くつるべなわの巻き方は、上の釣瓶の花が主位の場合は左旋の巻き方、上の釣瓶の花が客位の場合は右旋の巻き方となります。
置き釣瓶(重ね釣瓶)

[井筒付の釣瓶]井筒を用いる。

宇治橋の釣瓶は、「釣瓶七種挿方の伝」のうちの一つで、それぞれに古歌が添えられています。

「釣瓶七種挿方の伝」
 1.苔清水の釣瓶(一瓶を吊り、一瓶を置く)
    苔むす山かげ清水底清み
        下には夏も通はざりけり

 2.軒端の釣瓶(一瓶を細竹に吊る)
    結びおく露の光のあらはれて
        軒のしのぶに宿る月影

 3.宇治橋の釣瓶(一瓶を置き縄を少し残す)
    風吹けば川辺涼しく寄る波の
        立ちかへるべき心地こそせね
宇治橋の釣瓶

 4.板井の釣瓶(一瓶を掛け一瓶を置く)
    道遠く板井の清水むすびあげ
        けふは扇もさしぞおかるる

 5.朝露の釣瓶(上陽、下陰に重ねる)
    色々にうすくも濃くもおきわくる
        花と露とのなかぞゆかしき
朝露の釣瓶

朝露の釣瓶
花態:朝露の釣瓶
花材:紫陽花

 6.競馬の釣瓶(二瓶共吊り両方とも竪姿の花)
    わかこまと今日もあいくるあやめ草
        おいおくるるやまくるなるべし

 7.筒井の釣瓶(重ね釣瓶とし上に花をいけ、下は水を張る)
    筒井筒井筒にかけしまろがたけ
        おいにけらしな妹見ざるまに

旅だんす

豊臣秀吉が、小田原征伐の時、利休が陣中に、特にこれを好んでたずさえたと伝えられています。
桐木地の作りで蓋(写真旅たんすの左側)をあけると中に二段の棚があります。
地板に水指、そのすぐ上の棚に茶器を飾り、一番上の棚の左には柄杓をかける切込みがあり、蓋置きは柄杓の真下の地板に置きます。茶器を飾っている棚にお茶碗も飾って総飾りにする場合もあり、野点に用いられたりします。
水指のすぐ上の棚板を茶器・茶筅を置く場所に取り出す芝点(しばだて)と呼ばれるやり方もあります。
旅だんす初飾り旅だんす置き合わせ

網代模様の尻張り型のつり釜です。つり釜も季節もので、四月頃に使います。
柄杓を引いてある蓋置きは、五徳の形になっています。
つり釜のときは、五徳を使わないので、合せてこれを使用します。
つり釜

茶通箱

茶通箱は、お客様が「お茶」を持って来てくださったときに、亭主の準備したお茶と戴いたお茶を
この桐の箱に入れ、2種類のお濃茶をお客様にお出しするお手前です。
写真の向かって上側には、緞子の荒磯模様のお仕服に入った棗(濃茶器扱い)、
手前側には、タツムラ織物のお仕服に入った膳所(ぜぜ)焼きの濃茶器が入っています。
お仕服の打留が箱の内側になるようにお箱に入れます。
ふたの開け閉めやお箱の回し方など茶通箱独特の扱い方があります。
茶通箱開けた茶通箱

釣瓶の水指
釣瓶の水指

1*2 >>